【2027年の花粉症対策】スギ花粉症の舌下免疫療法はいつ始める?11〜12月までの開始がおすすめ!アレルギー検査からゾレア注射まで喘息専門医が解説|大阪市港区

  • 2026.11.06

こんにちは!大阪市港区・弁天町の「あや内科クリニック」です🐑

秋も深まり、少しずつ冬の訪れを感じる季節になりましたね。

この時期に、ぜひ考えていただきたいのが「来年春の花粉症対策」です。

「毎年、春になると鼻水やくしゃみが止まらない」
「目がかゆくて、仕事や勉強に集中できない」
「薬を飲んでもなかなか症状がよくならない」
「できれば花粉症のお薬を減らしたい」

そんなお悩みはありませんか?

実は、スギ花粉症には、花粉が飛び始める前から取り組める治療があります。

それが「舌下免疫療法(ぜっかめんえきりょうほう)」です。

2026年11〜12月に治療を開始すると、2027年春の花粉シーズンから症状が軽くなる可能性もあります。

今回は、舌下免疫療法の始めどきや治療方法、副作用への対策、さらに重症の花粉症に対するゾレア注射についても、わかりやすくご紹介します。

Q1. スギ花粉症の舌下免疫療法ってどんな治療?

舌下免疫療法は、アレルギーの原因となるスギ花粉の成分を少しずつ体に取り入れ、アレルギー反応を起こしにくい状態を目指す治療です。

一般的な花粉症のお薬は、鼻水やくしゃみなどの症状を抑えるために使用します。

一方、舌下免疫療法は、アレルギーの原因そのものに働きかける治療です。

スギ花粉症では「シダキュア®」というお薬を使用します。

治療を続けることで、次のような効果が期待できます。

・くしゃみ、鼻水、鼻づまりが軽くなる
・花粉症のお薬を減らせる可能性がある
・花粉症による日常生活への影響が少なくなる
・治療終了後も効果が続く可能性がある

もちろん、効果には個人差があります。

すべての方が花粉症から完全に解放されるわけではありませんが、毎年つらい症状に悩まされている方にとって、検討する価値のある治療です。

Q2. 舌下免疫療法はいつまでに始めればいいの?

スギ花粉症の舌下免疫療法は、一般的に6〜12月頃が新しく治療を始める時期です。

実は、スギ花粉が飛んでいる時期には、新しく治療を開始することができません。

花粉の飛散時期は、体がアレルゲンに敏感になっており、副作用が起こりやすくなる可能性があるためです。

そのため、翌春の花粉症対策を考えている方には、花粉が飛んでいない時期からの治療開始をおすすめしています。

特に、2026年11〜12月までに治療を始めることで、2027年春の花粉シーズンから症状の軽減を実感できる可能性があります。

ただし、治療効果が現れるまでの期間には個人差があり、最初の春から十分な効果が得られるとは限りません。

また、12月であれば必ず開始できるわけではなく、花粉の飛散状況やお薬の供給状況によっても変わります。

「来年の春こそ、少しでも楽に過ごしたい!」

そんな方は、ぜひ今のうちにご相談くださいね。

Q3. 舌下免疫療法はどのくらい続けるの?

舌下免疫療法は、数週間や数か月で終わる治療ではありません。

一般的に、3〜5年間の継続が推奨されています。

「そんなに長く続けるの?」と思われるかもしれませんね。

少し長い治療ではありますが、毎日コツコツ続けることで、アレルギー症状の長期的な改善を目指します。

治療開始後、最初の花粉シーズンから効果を感じる方もいれば、数シーズンかけて少しずつ改善していく方もいます。

大切なのは、焦らず継続することです。

なお、いったん治療を始めたあとは、花粉が飛んでいる春も含めて、原則として毎日服用を続けます。

Q4. シダキュアはどうやって飲むの?

シダキュアは、1日1回、舌の下にお薬を置いて服用します。

基本的な服用方法は、とてもシンプルです。

① お薬を舌の下に置く

② そのまま1分間保持する

③ その後、飲み込む

④ 服用後5分間は飲食やうがいを控える

最初の1週間は少ない量から始め、2週目から通常の維持量に増やしていきます。

初めて服用する際は、医療機関でお薬を使用し、少なくとも30分間、副作用がないか確認します。

問題がなければ、その後はご自宅で毎日服用していただきます。

なお、服用前後2時間は、激しい運動や入浴、飲酒などを避けていただく必要があります。

毎日の生活に無理なく取り入れられるよう、服用方法についても丁寧にご説明します。

Q5. 舌下免疫療法の副作用が心配です…

初めての治療ですから、副作用が気になる方も多いと思います。

シダキュアでは、次のような副作用がみられることがあります。

・口の中のかゆみ
・舌の下や唇の腫れ
・のどの違和感
・耳のかゆみ
・腹痛や吐き気などの消化器症状

これらの症状は、治療を始めたばかりの時期にみられることが多く、続けているうちに軽くなる場合もあります。

一方で、頻度は低いものの、アナフィラキシーなどの重いアレルギー反応が起こる可能性もあります。

そのため、初回は必ず医療機関で服用し、治療開始後も体調の変化に注意しながら進めていきます。

副作用が気になる方には「吐き出し法」という方法も

舌下免疫療法には、「吐き出し法(スピット法)」と呼ばれる服用方法もあります。

通常は、舌の下に1分間保持したあと、そのまま飲み込みます。

一方、吐き出し法では、一定時間舌の下に保持したあと、唾液とともに吐き出します。

飲み込むアレルゲンの量を減らすことで、特に腹痛や吐き気などの消化器症状を軽減できる可能性があります。

ただし、吐き出し法はシダキュアの添付文書に記載された標準的な服用方法ではありません。

また、通常の服用方法と同じ治療効果が得られるかについては、十分なデータがありません。

口の中の副作用やアナフィラキシーを完全に防げる方法でもないため、自己判断で服用方法を変更しないことが大切です。

副作用が心配な方や、治療を続けるうえで不安がある方は、どうぞ遠慮なくご相談ください。

安心して治療を続けられるよう、一緒に考えていきましょう。

Q6. まずはアレルギー検査から始めた方がいい?

はい。まずは、ご自身のアレルギーの原因を知ることが大切です。

舌下免疫療法を始めるには、スギ花粉に対するアレルギーがあることを確認する必要があります。

当院では、血液検査によるアレルギー検査を行っています。

スギ花粉だけでなく、ヒノキ、ダニ、ハウスダスト、イネ科植物など、さまざまなアレルゲンを調べることができます。

実は、春になると鼻水が出るからといって、必ずしもスギ花粉だけが原因とは限りません。

スギとヒノキの両方にアレルギーがある方や、ダニアレルギーを合併している方もいらっしゃいます。

また、検査で陽性になった項目が、必ずしも現在の症状の原因とは限りません。

症状が出る時期や生活環境なども確認しながら、総合的に判断することが大切です。

あや内科クリニックでは、48項目のアレルギー検査に対応しています。

「自分は何のアレルギーがあるんだろう?」

そんな疑問をお持ちの方も、まずはお気軽にご相談ください。

Q7. 舌下免疫療法以外にも花粉症の治療はあるの?

もちろんあります!

花粉症の治療には、さまざまな選択肢があります。

代表的なお薬には、次のようなものがあります。

・抗ヒスタミン薬(飲み薬)
・鼻噴霧用ステロイド薬(点鼻薬)
・抗ロイコトリエン薬
・抗アレルギー点眼薬

症状の種類や強さ、眠気の出やすさ、生活スタイルなどに合わせて、お薬を選択します。

また、毎年花粉症の症状が強く出る方には、花粉が本格的に飛び始める前や、症状が軽いうちから治療を始める「初期療法」もおすすめです。

症状がひどくなってから慌てて治療するのではなく、少し早めに準備しておくことが大切です。

Q8. 重症のスギ花粉症には「ゾレア注射」という治療も

「毎年、花粉症の症状が本当につらい」

「飲み薬や点鼻薬を使っても、鼻水やくしゃみが止まらない」

「花粉症のせいで、仕事や日常生活に大きな支障が出ている」

そんな重症のスギ花粉症の方には、「ゾレア®(オマリズマブ)」という注射治療が選択肢になる場合があります。

ゾレアは、アレルギー反応に関係するIgEという抗体の働きを抑える生物学的製剤です。

通常の花粉症治療では十分な効果が得られない、重症または最重症のスギ花粉症の方に使用されます。

ただし、希望すれば誰でも受けられる治療ではありません。

主な条件には、次のようなものがあります。

・12歳以上であること
・重症または最重症のスギ花粉症であること
・既存の治療を行っても十分な効果が得られないこと
・スギ花粉特異的IgE抗体がクラス3以上であること
・総IgE値や体重が投与基準を満たしていること

また、治療前には、一定期間の標準的な薬物療法を行い、その効果を確認する必要があります。

ゾレアは、花粉飛散シーズン中に2週間または4週間ごとに注射します。

投与量は体重や総IgE値によって異なり、費用も患者さんごとに変わります。

通常の花粉症のお薬より高額になる場合がありますが、保険適用の条件を満たす方では、保険診療で治療を受けることができます。

当院でも、重症のスギ花粉症に対するゾレア治療についてご相談をお受けしています。

毎年つらい症状に悩まされている方は、治療の選択肢の一つとして知っておいていただければと思います。

Q9. 舌下免疫療法とゾレア注射、どちらがおすすめ?

舌下免疫療法とゾレア注射は、治療の目的が異なります。

舌下免疫療法は、数年間かけてアレルギー反応を起こしにくい状態を目指す治療です。

一方、ゾレア注射は、通常の治療では十分に改善しない重症の花粉症に対して、花粉飛散シーズン中の症状を抑えるために使用します。

「毎年の花粉症を、長い目で改善していきたい」という方には舌下免疫療法が選択肢になります。

「すでに症状が非常に強く、通常の治療では十分に改善しない」という方には、ゾレア注射を検討する場合があります。

どちらが適しているかは、アレルギー検査の結果や症状の重さ、これまでの治療歴などによって異なります。

患者さん一人ひとりに合った治療を、一緒に考えていきましょう。

Q10. 花粉症の時期になると咳も出ます。関係があるの?

実は、花粉症と気管支喘息には深い関係があります。

どちらもアレルギー性の炎症が関係する疾患であり、花粉症と喘息を合併している方も少なくありません。

花粉が飛び始めると、鼻水やくしゃみだけでなく、咳が増えたり、喘息症状が悪化したりすることがあります。

鼻と気管支は、つながった一つの気道として考えることが大切です。

当院では、呼吸器専門医・喘息専門医の立場から、花粉症だけでなく、長引く咳や気管支喘息についても診療しています。

「毎年、花粉症の時期になると咳が止まらない」

「鼻水だけでなく、息苦しさもある」

そんな方は、鼻の症状だけでなく、気管支の状態も確認してみましょう。

2027年の春を、少しでも快適に過ごすために🌸

毎年やってくるスギ花粉の季節。

「今年もまた、つらい春になるのかな…」

そんなふうに感じている方もいらっしゃるかもしれません。

でも、花粉症には、症状が出てからお薬を飲むだけでなく、花粉が飛ぶ前から準備できる治療があります。

特に舌下免疫療法は、花粉が飛んでいない時期だからこそ始められる治療です。

2027年春の花粉症対策を考えている方は、ぜひ2026年11〜12月のうちにご相談ください。

まずはアレルギー検査で、ご自身のアレルギーの原因を知ることから始めてみませんか?

あや内科クリニックでは、患者さん一人ひとりの症状や生活スタイルに合わせた治療を大切にしています。

来年の春が、少しでも過ごしやすい季節になりますように🌸

大阪市港区・弁天町のあや内科クリニックで、皆さまのご相談をお待ちしています。

あや内科クリニック
院長

※当院の診療対象は15歳以上です。
※舌下免疫療法の新規開始は、薬剤の供給状況や診療体制により制限する場合があります。
※ゾレア注射は、所定の適応条件を満たす方が対象です。
※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、治療効果を保証するものではありません。

参考文献・資料

  1. 日本アレルギー学会『アレルゲン免疫療法の手引き2025』
  2. 鳥居薬品『シダキュアスギ花粉舌下錠』電子添文
  3. ノバルティス ファーマ『ゾレア皮下注』電子添文
  4. 『鼻アレルギー診療ガイドライン2024年版』
  5. 日本アレルギー学会『アレルギー総合ガイドライン』

監修:あや内科クリニック 院長
日本呼吸器学会 呼吸器専門医
日本喘息学会 喘息専門医
日本呼吸器外科学会 呼吸器外科専門医