予防接種

予防接種は、人間の体に備わる免疫システムを利用したワクチンを接種することで、ウイルスや細菌による感染症への罹患や、重症化を予防するものです。
また人に感染することで、社会に感染症が蔓延してしまうことの予防にもなります。
当クリニックでの予防接種は
予約制となっています。
予約方法
WEB予約…コロナワクチン、シルガード9、インフルエンザワクチン
電話予約…上記以外すべて
電話対応は診療時間内のみ
電話による症状の相談等は承りかねます
コロナワクチン
新型コロナウイルス感染症は五類に移行しましたが、感染力が弱まったわけではありません。
マスク着用や手洗い・うがいに加え、ワクチン接種は重要な予防策です。重症化を防ぐ効果があり、持病の有無を問わず生後6か月以上のすべての方が接種できます。
2025年9月30日までは、5~11歳および12歳以上の方にファイザー社製コミナティを接種いたします。
2025年10月以降は、生後6か月以上の方を対象に、明治またはモデルナ社製のコロナワクチンからお選びいただける予定です。
5~11歳および12歳以上の方でファイザー社製コミナティをご希望の方はお電話で予約可能です。
2025年10月~ コロナワクチン
18歳以上 | 6か月~17歳 | |
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種類 予診票 |
効果持続期間が長いコスタイベを 第一選択としています。 2つから選択してください ① コスタイベ®(明治, XEC対応) 予診票 メーカーHP ② スパイクバックス® (モデルナ, LP.8.1.対応) 予診票 メーカーHP |
スパイクバックス® (モデルナ, LP.8.1.対応)のみ 6か月~11歳 0.25ml/回 12~17歳 0.5ml/回 予診票 メーカーHP ※ 5~11歳,12歳以上で ファイザー希望の方はTEL |
定期接種 |
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すべて任意接種 |
接種間隔 | 前回のコロナワクチンから3カ月以上経過した後に接種。 ※過去に接種歴がない方には約4週間の間隔で2回目接種 |
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接種開始 | 2025年9月26日午後~ | 12歳以上:2025年10月~ 6ヶ月~11歳:2025年10月16日午後~ |
予約方法 | WEB予約のみ 接種希望のメーカー、何回目か、最終接種日を入力していただきます。 インフルエンザワクチン同時接種も選択可能。 |
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接種費用 | 自費(任意):15,400円(税込) 大阪市助成:8,000円(税込) |
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支払方法 | 現金、クレジットカード、楽天pay、au pay | |
持ち物 | マイナ、保険証など本人確認書類 ご記入済みの予診票(DLして事前にご記入いただくとスムーズです。) 母子手帳(お子様のみ) ※院内マスク着用 |
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所要時間 | 接種後15分間の経過観察が必要です。 書類記入、受付、お会計含めて40分ほどの見込みです。 領収書はインボイス対応しています。 |
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接種不可 |
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※ワクチン自体の電話でのお問い合わせは行っておりません。各メーカーのHPをご参照ください。
※営業妨害行為や迷惑電話は刑法234条(威力業務妨害罪)に該当するため、警察へ通報し厳正に対処いたします。
コロナワクチン(ファイザー)
従来当院ではファイザーを第一選択としてご案内してきましたが、2025年10月以降は最も効果持続期間が長いMeiji Seikaファルマを第一選択とします。
ファイザーご希望の方はお電話でお問い合わせください。
接種対象 | 12歳以上 | 5~11歳 |
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種類 |
ファイザー コミナティ筋注シリンジ 12歳以上用 |
ファイザー コミナティRTU筋注 5~11歳用1人用 |
接種費用 | 15,400円(税込) | |
接種間隔 | 前回のコロナワクチン接種から少なくとも3カ月経過した後に、 1回0.3mlを接種 ※過去に接種歴がない方には約4週間の間隔で2回目接種 |
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予約方法 | WEB予約のみとなります。 何回目接種か、最終接種日を入力してください。 |
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持ち物 | マイナ、保険証など本人確認書類 母子手帳(お子様のみ) ご記入済みの予診票(DLして事前にご記入いただくとスムーズです。) 予診票はこちら ※院内マスク着用 |
インフルエンザワクチン
インフルエンザは、咳やのどの痛みなど風邪に似た症状に加え、関節痛・筋肉痛、38度以上の高熱など全身症状が急激に現れるのが特徴です。
高齢者や喘息やCOPDなど呼吸器疾患・心疾患・糖尿病などの持病がある方は悪化しやすく、肺炎を併発することもあります。
乳幼児や小児では、痙攣・中耳炎・まれに急性脳症など重い合併症を起こすことがあります。
そのため予防接種はリスク軽減に有効で、流行期に備え11月中旬までの接種に加え、毎年更新されるワクチンを継続的に受けることが効果的です。
※小児に対するフルミスト(スプレータイプ)は取り扱いしておりません。
- 接種期間
- 2025年10月~年末
- 接種費用、接種回数
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- 大阪市在住65才以上…助成1,500円(税込)
- 9歳以上…1回接種、3,850円(税込)
- 6ヶ月〜8歳…
・接種歴がある方…1回接種、3,300円(税込)
・接種歴がない方…2回接種(間隔は2~4週間)1回3,300円(税込)
※小児のワクチン接種スケジュールはWHO方針です。
※受験前で2回接種希望などは別途相談可能
- 予約方法
- WEB予約のみ
コロナワクチン同時接種も選択可能。 - 支払い方法
- 現金、クレジットカード、楽天pay、au pay
- 持ち物、予診票
- 注意事項
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- 家族やご兄弟で接種される場合は1人1枠の予約を取ってください。
- 領収書はインボイス対応しています。
肺炎球菌ワクチン
65歳以上の方は一生に一回一本で済む肺炎予防のワクチン接種を!
肺炎球菌という細菌は、元来、鼻やのどの奥によく存在している菌で、通常の免疫力があれば発症することはほとんどありません。しかし高齢者の方の免疫力が低下しているため発症すしやすく、肺炎球菌は高齢者の肺炎の原因として最も頻度が高くなっています。肺炎を発症すると、さらに体力低下や免疫力低下を招き、肺炎の重症化や、度重なる再発、さらに髄膜炎や敗血症など合併症を招くこともあります。
肺炎は常に日本人の死因の上位に位置する疾患でもありますので、命を守るためにも、肺炎球菌ワクチンを接種は重要です。
2024年に65歳以上成人用肺炎球菌ワクチンの推奨接種スケジュールが新しくなりました。
「肺炎球菌ワクチン」には3種類あります。
プレベナー20
2024年秋に新しく承認された、バクニュバンスと同じく肺炎球菌結合型ワクチンであり、原則としてニューモバックスNPのような追加接種を必要としません。長期に免疫が保持されるため、費用の面でも経済的です。当院では65歳になったらプレベナー20を接種することをお勧めしています。一生に一回一本のみの接種で生涯肺炎球菌による肺炎の予防や重症化予防が期待できます。とくにCOPDや喘息、間質性肺炎など、呼吸器疾患のあるかたには強くお勧めいたします。
ニューモバックスNP
初回のみ公費助成で接種できますが、5年で効果が切れてしまい、5年ごとに約8,000円(自費)で再接種が必要になります。初回公費接種については、70歳から100歳までの5歳きざみの年齢の方を対象としていましたが、これは国が予防接種法で定めた時限措置(期間が限られている措置)であり、令和5年度までとなっています。よって令和6年4月からは65歳のみに限定され、対象年齢以外の方は初回接種でも自費となります。
*ニューモバックスまたはプレベナー13を受けたことがあっても、65歳以降にプレベナー20又はバクニュバンス(15価)を接種するよう勧められています。
バクニュバンス
バクニュバンス キャリアタンパク質が結合した15種類の肺炎球菌莢膜ポリサッカライドを含む肺炎球菌結合型ワクチンであり、T細胞依存性の免疫応答を誘導するため、ニューモバックスNPより効果が持続すると考えられています。
米国CDCによる推奨接種方法
- これまでに肺炎球菌ワクチンを一度も受けたことがない場合、肺炎球菌ワクチン20価(プレベナー20)を一生に一度接種することで肺炎球菌予防は完了します。
- バクニュバンスを接種し、その後1年以上経ってからニューモバックスNPの追加接種をして完了します
- すでにニューモバックス23やその後のプレベナー13を受けたことがある場合、プレベナー20を1回接種することが望ましいとされています。
シルガード9
子宮頸がんは子宮頸部(入り口)にできるがんで、日本では20代後半から40歳前後の女性の発症が多く、年間約2,900人が子宮頸がんで亡くなっています。
ヒトパピローマウイルス(HPV)が原因となることがほとんどで、主に性交渉で感染し、女性の多くが一生に一度は感染するといわれています。
大部分は感染しても自然に排除されますが、まれに持続的に感染し、5年から10年以上を経て一部ががんの発症につながると考えられています。
このヒトパピローマウイルスへの感染を予防するのが子宮頸がんワクチンで、小学校6年~高校1年相当の女子は公費で接種できます。
また公費接種がストップしていた平成9年度~17年度生まれ(平成9年4月2日から平成18年4月1日生まれ/17歳~25歳)の女性にも、公費での接種(キャッチアップ接種)の機会を提供しています。
※HPVワクチンのキャッチアップ接種について、2025年3月末までに3回接種が完了しない人については、その後の最大1年間は公費接種の対象とすることを提案、了承されました。ワクチンの需給がひっ迫、10月に限定出荷が行われたことなどへの経過措置です。キャッチアップの対象は1997年度生まれから2007年度生まれまでの女子で、同時期に期限を迎える高校1年相当女子も経過措置の対象となります。
対象期間内に接種ができなければ、公費ではなく自費のお支払いになりますので、ご注意ください。
定期接種、キャッチアップの方は接種料は無料です。
所要時間は50分程度です(予診票記入→診察→注射→30分の経過観察)
シルガード9の方はWEB予約可能です。
他の種類(サーバリックス、ガーダシル)を希望される場合はお電話で予約してください。
27歳までの女性の方へ
女性として健康に出産できて、あたりまえのように長生きできる未来を生きて欲しいと願っています。接種することで、死に至る疾患である「がん」が防げる有益なワクチンがあります。
子宮頸がんは子宮頸部(入り口)にできるがんで、日本では20代後半から40歳前後と比較的若年女性での発症が多い疾患です。年間10,000人が子宮頸がんと診断され、年間約3,000人が子宮頸がんで亡くなっています
。
ヒトパピローマウイルス(HPV)が原因となることがほとんどで、主に性交渉で感染し、女性の多くが一生に一度は感染するといわれています。
大部分は感染しても自然に排除されますが、まれに持続的に感染し、5年から10年以上を経て一部ががんの発症につながると考えられています。
このヒトパピローマウイルスへの感染を予防するのがシルガード9などです。
シルガード9とは
4価(ガーダシル)に含まれているHPV6・11・16・18型に加え、HPV31・33・45・52・58型を含む、9種類のヒトパピローマウイルスの感染を予防するワクチンです。
子宮頸がんの原因の約88.2%を防ぎ、2価・4価ワクチンに比べ、より幅広く感染を予防することが可能なワクチンです。
子宮頸がんを100%予防できるわけではありません。
20歳を過ぎたら子宮頸がんの早期発見、早期治療のために定期的に子宮頸がんの検診を受けるようにしましょう。

・定期接種・・・小学校6年~高校1年相当の女子は公費で接種できます。
・キャッチアップ接種 ・・・公費接種がストップしていた平成9年4月2日~平成20年4月1日生まれ/17歳~27歳の女性にも、公費での接種(キャッチアップ接種)の機会を提供しています。
※2024年3月末までに初回接種をすれば、その後1年間無料で受けられるように期限が延長されました。
対象期間内に接種ができなければ、公費ではなく自費のお支払いになりますので、ご注意ください。
28歳~45歳の女性の方へ
28歳から45歳の男女へのHPVワクチンの接種も承認されています。45歳まで引き延ばされた理由は、やはりワクチンによるHPV関連癌の発病がこの年齢まで抑えられる可能性が高いことが臨床研究により明らかになってきたためです。
(院長自身も過去にサーバリックスによるHPVワクチンはすでに接種完了していましたが、より広域のHPVワクチンであるシルガード9が承認されたため、2024年にシルガード9を3回、改めて接種しています)
男性の方へ
9歳~45歳男性の方へ
あや内科クリニックでは、男性へのHPVワクチン接種も積極的に行っています。
HPVは9歳~45歳、女性だけでなく男性にも推奨されております。現在では男性においてもHPV関連疾患の予防に大きな効果があることが世界的に認識され、多くの国(アメリカ、イギリス、オーストラリアなど)で男性への接種も当たり前となっています。
日本でも、2025年8月25日に男性へもシルガード9が正式に承認されました。当院では従来から男性の方にもワクチン接種を提供しており、ご自身とパートナーの健康を守るためにも、ぜひ積極的な接種をおすすめしております。
男性へのHPVワクチン接種の目的
- HPV感染による疾患(尖圭コンジローマ、陰茎がん、肛門がん、中咽頭がんなど)の予防
- 自分が感染源とならないことで、女性パートナーをHPV感染症から守る
予約方法、所要時間は?
50分程度です(予診票記入→診察→注射→30分の経過観察)
シルガード9の方はWEB予約です。
サーバリックス、ガーダシルを希望される場合は電話予約です。
シルガード9の接種スケジュールは?
・初回接種が9歳~14歳の方
計2回の接種が必要で、1回目から6-12ヶ月後に2回目を接種します。
・15歳以上の方
計3回の接種で、1回目から2カ月後に2回目、1回目から6ヶ月後に3回目を接種します。
※1:1回目と2回目の接種は、少なくとも5ヶ月以上あけます。5ヶ月未満である場合、3回目の接種が必要になります。
※2・3:2回目と3回目の接種がそれぞれ1回目の2ヶ月後と6ヶ月後にできない場合、2回目は1回目から1ヶ月以上(※2)、3回目は2回目から3ヶ月以上(※3)あけます。
・交差接種の場合
これまでに2価・4価ワクチンを1回または2回接種された方
原則として同じ種類のワクチンを接種することを推奨されておりますが、医師と相談のうえ、途中から9価ワクチンに変更することも可能ですが3回接種となります。
シルガード9の料金は
1.定期接種、キャッチアップ接種の方
無料です(大阪市在住の方のみ)
2.大阪市外の方、28歳以上の女性、男性の方
大阪市では接種費用の助成がありませんので全額自己負担になります。
1回の接種に33,000円(税込)、3回で99,000円(税込)です。
副反応は?
もっとも多いのは注射部位の腫れ、赤み、痛みですが数日でほとんどは軽快します。
発熱や頭痛、不快感を生ずる場合もほとんどは数日で改善します。(出展:厚生労働省HP)
<HPVワクチン接種後の主な副反応>
発生頻度 | 2価ワクチン (サーバリックス®) |
4価ワクチン (ガーダジル®) |
9価ワクチン (シルガード®9) |
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50%以上 | 疼痛*、発赤*、腫脹*、疲労 | 疼痛* | 疼痛* |
10~50%未満 | 掻痒(かゆみ)、腹痛、筋痛、関節痛、頭痛など | 紅斑*、腫脹* | 腫脹*、紅斑*、頭痛 |
1~10%未満 | じんましん、めまい、発熱など | 頭痛、そう痒感*、発熱 | 浮動性めまい、悪心、下痢、そう痒感*、発熱、疲労、内出血*など |
1%未満 | 知覚異常*、感覚鈍麻、全身の脱力 | 下痢、腹痛、四肢痛、筋骨格硬直、硬結*、出血*、不快感*、倦怠感など | 嘔吐、腹痛、筋肉痛、関節痛、出血*、血腫*、倦怠感、硬結*など |
頻度不明 | 四肢痛、失神、リンパ節症など | 失神、嘔吐、関節痛、筋肉痛、疲労など | 感覚鈍麻、失神、四肢痛など |
※サーバリックス®添付文書(第14版)、ガーダシル®添付文書(第2版)、シルガード®9添付文書(第1版)より改編
シルガード9の詳細はこちらからご確認下さい(厚生労働省HP)
あや内科クリニックでは、子宮頸がんワクチン「シルガード9®」の接種を承っております。
接種費用:自費の場合は1回あたり33,000円(税込)
接種を希望される方はお気軽にお問い合わせください。
電話対応は診療時間内のみ
電話による症状の相談等は承りかねます
ワクチン名/製品名 | 費用 (1回の価格です。複数回接種が必要なものもあります) |
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子宮頸がん(HPV) シルガード9 |
33,000円 |
帯状疱疹ワクチン
50歳をすぎたら帯状疱疹の予防を
※大阪市助成は65歳〜
帯状疱疹(たいじょうほうしん)とは
帯状疱疹とは、水ぶくれを伴う赤い発疹、ぷつぷつが体の左右どちらかにだけ帯状に現れる皮膚疾患です。
ピリピリ・チクチクしたかゆみや強い痛みが3~4週間程度続きます。顔に帯状疱疹ができてしまった場合は目や耳にも影響を及ぼして結膜炎や激しい耳痛が生じることもあります。
帯状疱疹の原因と症状
帯状疱疹は、子供のころに多くの方が感染する「水ぼうそう」のウイルスが原因です。
水ぼうそうが治ってもウイルスだけは神経節内に隠れています。普段は何もしませんが、加齢や過労、ストレスなどで免疫力が落ちたとき、神経に沿ってウイルスが活性化してしまい、帯状疱疹を発症します。
帯状疱疹は50代以降発症率が高くなり、80歳までには約3人に1人が発症するとされています。
帯状疱疹は症状が治まった後は、発疹や水ぶくれがあった部分はかさぶたのように治ります。50代以上で帯状疱疹を発症した方の2割は、皮膚の症状が完治しても3か月以上も痛みが続く「帯状疱疹後神経痛(Post-herpetic
Neuralgia: PHN)」が残り、生活に大きな影響がでるため帯状疱疹は予防が重要です。
シングリックス
- 2ヶ月間隔で2回の接種が必要です。
- 予防効果は、50歳以上の方で約97%、70歳以上の方で約90%とされています。
- 「帯状疱疹後神経痛」の発症を減らす効果が期待できます。
- 「不活化ワクチン」なので、接種から6日空ければ他のワクチンの接種はできます。
- 免疫抑制をきたすような治療を行っている方でも接種が可能です。
- 副反応には、注射部位の腫れ、かゆみ、痛みなどがあります。
2種類の帯状疱疹ワクチン
組換えワクチン シングリックス |
生ワクチン 乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」 |
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---|---|---|
接種回数 | 2か月以上あけて2回 | 1回 |
接種方法 | 筋肉内注射 | 皮下注射 |
予防効果※2 | 接種後1年時点:9割以上 接種後5年時点:9割程度 接種後10年時点:7割程度 |
接種後1年時点:6割程度 接種後5年時点:4割程度 |
接種における注意 | ー | 免疫不全、免疫抑制状態の方は生ワクチン接種不可 |
接種費用 | 助成 自己負担11,000円/回 自費22,000円(税込)/回 |
助成 自己負担4,500円/回 自費7,920円(税込)/回 |
接種助成対象者
令和7年度の定期接種対象者は令和7年度中に65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳以上になる大阪市民の方です。
詳細は大阪市HPをご確認ください。
助成による接種に関する問い合わせ
大阪市保健所感染症対策課感染症グループ
06-6647-0813
ワクチン名をクリックすると予診票がダウンロードできます
RSウイルスワクチン
RSウイルスとは
RSウイルスは咳やくしゃみ、飛沫などに触れることで広がる一般的な風邪のウイルスです。免疫の完成した成人では軽い風邪症状で済みますが、生後6か月未満の乳幼児や免疫力が低下している高齢者にとっては重症化のリスクが高く、しばしば死亡される方もおられます。インフルエンザなどと違って特効薬がなく、いままでは予防法もありませんでしたが、2024年にようやく待望されていたワクチンが2つ、利用可能になりました。それぞれの対象者や特徴についてわかりやすく解説します。
妊婦さん向けワクチン アブリスボ
アブリスボとは妊婦に接種することで新生児にRSウイルスに対する免疫をつけることができる画期的なワクチンです。妊婦が妊娠中に1回ワクチンを接種することで、胎盤を通じて抗体が胎児に移行し、出生後の数か月間、赤ちゃんに免疫を与えることが期待されます。この母子免疫ワクチンによって、生まれてくるお子さんの発症や重症化を防ぐことが期待されています。
効果と利点新生児期はRSウイルス感染に対して非常に弱いため致死率が高く、ワクチン接種によって重症化リスクや入院リスクを低減し新生児を守ることができます。
妊娠28週~36週までに接種します。
接種部位の痛み、発赤、腫れなどの軽度な反応が報告されています。
当院で接種が可能です- 接種対象:妊娠28週から36週の妊婦さん
- 投与方法:0.5mlを1回、筋肉注射
- 費用:33,000円(税込)
- 持ち物:母子手帳
- 予約方法:完全予約制です。お電話でご予約ください。
高齢者向けワクチン アレックスビー
アレックスビーとは高齢者の肺炎入院原因はインフルエンザ、肺炎球菌、RSウイルスが各約3分の1ずつといわれています。インフルエンザと肺炎球菌にはワクチンや治療薬がありますが、RSウイルスには特効薬がなく、再感染しやすい特徴があります。日本では年間約6.3万人がRSウイルスで入院すると推定されています。米国では60歳以上の全成人に一生に一度のRSウイルスワクチン接種が推奨され、既に950万人が接種済みです。特に持病のある方、子どもと接触機会の多い方は「アレックスビー」の接種を検討し、肺炎球菌ワクチン(プレベナー20)との同時接種が推奨されます。
効果と利点RSウイルス感染の予防や重症化の防止、入院リスクの低減に「アレックスビー」は有効とされています。有効率(発病を抑える効果)は、60歳以上全体で82.6%、基礎疾患のある60歳以上では94.6%と非常に高い結果が報告されています。万が一発症しても、症状が出るリスクを約1/5に減らす効果が期待されています。
副反応接種部位の痛み、発赤、頭痛、疲労、関節痛、筋肉痛などの軽度な反応が報告されています。
当院で接種が可能です- 接種対象:60歳以上の方、または50歳以上で慢性肺疾患などの持病がある方
- 投与方法:0.5mlを1回、筋肉注射
- 費用:27,500円(税込)
- 予約方法:完全予約制です。お電話でご予約ください。
百日咳の流行に備えて「トリビック」追加接種を
百日咳が全国で急増中
2025年に入ってから、全国的に百日咳の患者数が急増しています。累計4,100人を超え、すでに前年1年分を上回っています。
患者の多くは10代以下の子どもたちです。実は、子供たちのために大人の感染対策が重要ということをご存じでしょうか?
大人も打つべき?三種混合ワクチン「トリビック」
「トリビック」は、百日咳・ジフテリア・破傷風を予防する三種混合ワクチンです。
子どもの頃に受けた方が多いですが、その効果は10年以上で弱まると言われています。
現在は、大人への追加接種にも使用が認められており、特に感染が流行している今、予防手段として非常に効果的です。
接種をおすすめしたい方
- 小さなお子さん(特に赤ちゃん)と接する機会がある方
- 妊婦さん(妊娠27週~36週頃)やそのご家族
- 医療・介護・保育・教育関係のお仕事をされている方
- 最後の接種から10年以上経過している方
接種方法と副反応について
- 1回0.5mLを皮下注射し、追加の免疫が得られます。
- 副反応として、注射部位の赤み・腫れ・痛みなどが見られることがありますが、多くは数日で改善します。
髄膜炎菌ワクチン
髄膜炎菌感染症とは
髄膜炎菌感染症は、発症からの進行が非常に速く、命に関わる重篤な感染症です。適切な治療を受けても致死率が高く、後遺症が残ることもあります。
その予防として、4価髄膜炎菌ワクチン(メンクアッドフィ)が有効です。このワクチンは、髄膜炎菌の主な4つの血清群(A・C・Y・W)に対応しています。
感染経路
B群髄膜炎菌は、感染者や保菌者の咳やくしゃみなどによって生じる飛沫や、咽頭分泌物を介して感染します(飛沫感染・接触感染)。
特に以下のような場面では感染リスクが高まるとされています。
- キスや会話などの濃厚な接触
- 咳やくしゃみを通じた飛沫の吸入
- 食器やコップの共用
- 寮生活などの閉鎖空間での共同生活
このような状況では、菌が周囲に拡散しやすく、長時間同じ空間を共有することで感染リスクが高くなります。
接種が推奨される対象の方
リスク分類 | 対象者と接種理由 |
---|---|
環境要因 | 留学生、寮生活を送る方、自衛隊入隊、警察学校入校者など |
職業要因 | 医療従事者、臨床検査技師、研究施設勤務者 |
医学的要因 | 無脾症、脾臓摘出後や補体欠損症などの免疫不全状態にある方 |
地理的要因 | 髄膜炎の流行地域(アフリカの髄膜炎ベルト地帯)へ渡航・長期滞在予定の方 |
ワクチンの効果と持続期間
ワクチン接種後約2週間で効果が最大となります。
血清群によって差はありますが、予防効果は平均して5年~10年間持続します(脾臓摘出後は5年ごとに接種)。
大規模な臨床試験で、その有効性と安全性が確認されています。
副反応について
多くの場合、副反応は軽度(腫れ・発熱など)で一過性です。
重篤な副反応は極めて稀で、アメリカCDCの報告では100万接種あたり0.3〜1.0例程度とされています。
接種後は30分間の経過観察を行いますので、時間に余裕をもってご来院ください。
取り扱いワクチンの料金一覧(自費)
ワクチン名をクリックすると予診票がダウンロードできます
ワクチン名/製品名 | 費用(税込) (1回の価格です。複数回接種が必要なものもあります) |
---|---|
新型コロナウイルス 成人用(12歳以上) 新型コロナワクチン |
15,400円 |
新型コロナウイルス 5〜11歳用 新型コロナウイルスワクチン |
15,400円 |
麻しん・風しん混合(MR) ワクチン ※現在は予約できません ミールビック |
11,000円 |
麻しん(はしか) ※現在は予約できません 麻疹 |
6,600円 |
風しん 風疹 |
6,600円 |
水痘・帯状疱疹ワクチン ビゲン |
7,920円 |
水痘・帯状疱疹ワクチン シングリックス |
22,000円 |
ムンプス(おたふくかぜ) ワクチン おたふくかぜ |
7,920円 |
B型肝炎ワクチン ヘプタバックス |
11,000円 |
破傷風トキソイド 破傷風トキソイド |
3,300円 |
日本脳炎ワクチン ジェービックV |
8,800円 |
子宮頸がん(HPV) シルガード9 |
33,000円 |
肺炎球菌 プレベナー20 |
11,000円 |
肺炎球菌 ニューモバックス |
8,800円 |
肺炎球菌 バクニュバンス |
11,000円 |
RSウイルス アレックスビー |
27,500円 |
RSウイルス アブリスボ |
33,000円 |
三種混合ワクチン トリビック |
6,600円 |
髄膜炎菌ワクチン メンクアッドフィ |
25,330円 |
インフルエンザと新型コロナウイルスは助成の有無等によって料金が変わります。詳しくは各項目内の料金をご確認ください。